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【お仕事紹介】人口減少・移住定住対策課〜大卒・行政9年目〜

 こんにちは、人事課Sです。
 今回は、人口減少・移住定住対策課で働くYさんにお話を伺いました。人口減少・移住定住対策課では、市役所としては少し珍しい取り組みを行っています。その取組のことを中心にお話を聞いてみました。
「秋田には何もない?」、「公務員の仕事って画一的?」・・・そんなイメージが覆るような取組でした。もちろんどんな仕事をしていても、大切なルーティンワークや事務仕事は必ずあります。でも今回、Yさんのお話をきいていて、市役所って本当にいろんな取組に関わることができるなと改めて感じました。
 この仕事にかける職員の熱量、少しでも感じ取ってもらえたらなと思います。
 それでは、どうぞ😄


🌾どんな仕事をしていますか。

 「田舎にはなにもない」「都会に出ないと夢は叶えられない」という概念は変化しています。場所を選ばず仕事ができる、地域課題解決など地方にしかないビジネスがある。そして、自然や食、ヒト、経験など、秋田市だからできるワクワクするものがある。「地方だから・・・」と諦める若者を減らしたい!という思いで、「若者の挑戦を応援するまち」をテーマにした秋田市の魅力を市内外の方にプロモーションするお仕事をしています。
 秋田市公式Instagramを活用した写真展やイベント等では、子どもたちや若者が「秋田市の好き」を主体的に見つけてSNSで発信をするなど、秋田市のまちにときめく経験をする取組を行っています。
 また、「未来創造人材育成・映像プロモーション事業」では、若手クリエイターや学生たちによる秋田市内を舞台にした短編映画の制作を通じて、若者の挑戦を応援する取組を行ってきました。
 幸福度や人の感情は空間に左右されます。人口減少下においても、若者や地方に関心があるヒトが集い、刺激し合い、新たな可能性を生み出すことで活力ある空間=まちを創っていけたらと思っています。

🌾「未来創造人材育成・映像プロモーション事業」って、どんな取組ですか?

 「地方でも、全国や世界を見据えたクリエイティブな挑戦ができるんだ」。学生や若手クリエイターがまちを知り、このまちで夢に挑戦する事業です。短編映画製作を通じたクリエイターの発掘・育成プロジェクト「MIRRORLIAR FILMS」と連携して、映像製作などのコンテンツ産業に関心のある秋田市の学生たちが一流のクリエイターとともに短編映画の制作などに取り組む挑戦を、参加クリエイターはもとより、企業版ふるさと納税寄附企業、地元の支援者など様々な方が関わり、まちが一体となって応援しました。制作した映像作品の公開や国際的な映画祭への出品、制作過程のPRなどを通じ、「若者の挑戦を応援するまち」というメッセージを広く発信しています。(※)
 企業版ふるさと納税制度という、プロジェクトに共感してくださった首都圏企業様からの寄附を財源とした事業ですが、エンターテインメント×地方創生の取組としては、あまり前例のない取組です。
 ※MIRRORLIAR FILMSの秋田でのプロジェクトは「MIRRORLIAR FILMS Season5、6(MIRRORLIAR FILMS AKITA)」と言います。

🌾具体的な取組内容を教えてください

 令和5年度には、大学生などが、竹中直人さん、漫画家の大橋裕之さん、小栗旬さん、浅野忠信さんといった著名なクリエイターが制作する短編映画の現場で撮影補助などを経験し、一流の空気感や技術を学びました。
 また、その経験を糧にして、学生の皆さんがワークショップで短編映画を2本制作しました。市内6大学から40名の学生が参加し、一流のクリエイターと出会い、短編映画の制作を通じてまちを知り、このまちで夢に挑戦できる体験をしたことで、まちへの誇りと愛着を育むことができました。

🌾ここ秋田市で、全国で活躍する一流のクリエイターから直接刺激を受けることは、学生の皆さんにとって大きな糧となりますね。

 参加した学生の皆さんから、「秋田でも夢が叶えられる、挑戦できると分かった」「秋田市の魅力を知ることができた」「卒業後、県外での就職が決まっているが、数年したら秋田に戻って地域を盛り上げる挑戦がしたいと思った」などという声が聞かれています。プロジェクトを通して秋田市での将来に希望と可能性を感じてもらう機会になったと思います。
 3月には「MIRRORLIAR FILMS AKITA上映祭」を行い、学生や若手クリエイターの活躍を発信することができました。

🌾制作した作品はどこで見られるのですか?

 竹中監督「たてこもり」、大橋監督「変哲の竜」、そして学生が制作した映画のうち秋田市新屋で制作された「参画屋の仔羊たち」は、令和6年5月に全国の劇場で公開されたほか、デンマークでも上映されるなど、国際的なデビューも果たしました。非劇場上映として、全国2000館以上のカラオケボックスで配信したほか、7月5日からは、映像配信サービス「Lemino」での独占無料配信、秋にはDVD発売もあります。秋田市というロケーションとクリエイターの創造力がコラボした作品を是非ご覧ください。
 小栗監督・浅野監督作品も令和6年度中に公開されます。秋以降、
新たな「MIRRORLIAR FILMS上映祭」も開催予定です。公式SNSやホームページなどぜひご覧ください。

また、MIRRORLIAR FILMS AKITAのドキュメンタリー映画についても、プロジェクトの中心的な役割を担う、秋田市の映像制作会社アウトクロップのチームが準備しています!

🌾「MIRRORLIAR FILMS AKITA」で集まった皆さんで、今後はどんな取組を行っていくのですか?

 令和5年度の経験を糧に、若者たちが次のクリエイティブな挑戦をしています。
 「若者の挑戦を応援するまち」を目差し、映像制作やイベント運営、SNS運用等の特技やノウハウを持つ官民一体の「未来創造人材育成・プロモーション事業」メンバーが、「MIRRORFILMS AKITA」で培った経験やノウハウを生かして、学生たちのクリエイティブな活動をバックアップします。これまで出会った県外クリエイターとも連携していきます。

 1、小学生の地域映画制作
 秋田大学教育文化学部附属小学校と秋田市立浜田小学校の「総合的な学習の時間」において、秋田市の映像制作会社・アウトクロップの若手クリエイターが、地域の魅力を題材とした映画制作の授業を行うものです。
 小学生が本市で活躍する若手クリエイターとともに主体的に地域資源を発掘し、映像制作を行うことを通して、自らの住む地域への愛着や同級生との絆を深めることを目的としています。完成された作品は、地域の皆さんとの鑑賞会を行うとともに、令和6年秋以降に予定している「MIRRORLIAR FILMS AKITA上映祭」でのお披露目を目指します。
 また、令和5年度に「未来創造人材育成・映像プロモーション事業」に参加した大学生が授業のサポートを行い、クリエイティブな人材の教育を次世代につないでいきます。

 2、大学生が短編映画制作ブートキャンプに挑戦
 令和5年度の「未来創造⼈材育成・映像プロモーション事業」で映画制作を学んだ学⽣などが、市内の映像制作会社アウトクロップによる監修・伴⾛で、秋⽥市を舞台にした短編映画を制作。
 秋田市出身の映画監督・成田洋一監督のワークショップも行います。
 撮影・編集は夏休み期間中、保⼾野にあるクリエイターの共創施設「Atle DELTA」にて合宿形式で行い、制作した映画は今年開催予定の「MIRRRORLIAR FILMS AKITA 上映祭」での上映や映画祭等への出品を⽬指します。
 昨年度事業で培った知識や経験、大学生同士のネットワークを生かし、若者の挑戦を継続的にプッシュしていきます。

3、次のエンタメに挑戦?
 これまで行ってきた劇場や配信サービス向けの短編映画制作以外にも、地方でもできるエンタメコンテンツ制作に挑戦したい!という学生の声が上がっています。
 今後の活動はホームページやSNS等で公開していきます!

🌾国際短編映画祭で、秋田市のこうした取組がフィーチャーされたそうですね。

 ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2024(以下、SSFF & ASIA 2024)で、6月11日、「MIRRRORLIAR FILMS AKITA 」の取組紹介イベントが行われました。アメリカのアカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭で、地方のクリエイターが活躍できる社会を目指した取組の意義について紹介していただきました。


 当日の様子を秋田市公式YouTubeチャンネルと、MIRRORLIAR FILMS AKITA公式インスタグラムで紹介していますのでぜひご覧ください。

🌾この映画祭でもうひとつ、秋田市のプロモーションビデオもノミネートされたんですよね。

 SSFF & ASIA 2024のBRANDED SHORTS部門で、第13回観光映像大賞に秋田市のシティプロモーションムービー「久しぶりに、帰ることにした。」がノミネートされ、6月12日のセレモニーでは、市長が会場に集まったクリエイターや映画ファンの皆さんに向け、直接、秋田市や作品の魅力をPRしました。
 この作品は、国際教養大学出身の2人が秋田市で起業した会社、「アウトクロップ」が制作したショートムービーです。首都圏などで忙しい日々を送る20~30代がふと、今後の人生や自分という存在について考えて立ち止まる瞬間に、秋田市という存在を知って欲しい、思い出してほしいという思いでつくられました。実話に基づくストーリーなんです。
 今は進学や就職で、県外で活躍している皆さんの背中をそっと押すことができればと思っています。是非、お友達にも拡散してください!

🌾Yさんの仕事は、たくさんの人と関わり、さまざまな仕事があると思いますが、仕事のやりがいを感じるときはどんなときですか?

 市内外の方から自分が気がつかなかった市の魅力を教えてもらう瞬間です。ずっと秋田市に住んでいると見えない、気がつかないモノ、歴史やヒトの想いを知ると刺激を受けます。それとともに、秋田市が好きだと言える人を増やすことを目指しているので、まちをポジティブに捉えられる人がまちの中に見える化できてきたのだと嬉しくなります。
 そしてこれは秋田市の大きな特徴であり伸びシロなのですが、秋田市には6つの大学があり、秋田公立美術大学や国際教養大学には県外出身者が7割以上。高校生よりも大学生の人口が多い。彼らは秋田の自然や今の景観、伝統などの存在意義をとても理解して、新しい視点で魅力を教えてくれるので、こういった学生たちが秋田市にこれからも関わってほしいと思います。
 市役所にも本当にこのまちを愛する、生き字引レジェンドがたくさんいて、一緒に仕事をしながら秋田市愛にあふれる先輩方からも刺激をいただいています。

🌾逆に、大変なときはどんなときですか。

 県外の民間企業から転職した私が感じる民間との大きな違いは公金で事業を進めることです。民間では、ブルドーザーのように突き進み、(多少の失敗がありながら)チャレンジしながら成果を出そうとしていました。市役所の仕事は、財源の多くを大切な税金でまかなっていますので、しっかりと庁内・議会といった段階を踏んで、必要性をみんなで揉んだ上で事業を行います。スピード感やトレンドに沿った取組を、できるだけ費用をかけずに効率的に行うことが、難しいです。

🌾Yさんが感じる秋田市の魅力を教えてください。

 ヒトです。秋田市に帰って9年経ちましたが、まちで活躍する面白いヒトが本当に増えてきたのか、よく見えるまちになってきたなと思います。そして、学生や県外から移住してきた皆さん、首都圏と行き来している皆さんが「秋田市最高」と言ってくれること。住んでみて現実的な壁はそれぞれありながら、それすら楽しめる方たちの様子に、地域が変わる予感がしています。

🌾これから受験する方へ、一言お願いします。

 県外や国外を沢山見てきてください。できれば現地に行って。秋田市が変わらなくてはいけないこと、このまちだからこそチャレンジできること、見えてくるかもしれません。見てきたこと、教えてほしい!そして、秋田市愛が強い皆さんと一緒に、このまちを面白がれたらと思います。


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